【書評|武器としての決断思考】世間という激流に人生を支配されない方法

みなさん、自分の意志で“決断”してますか~

大学に進学するのか?
どこに就職するのか?
いまの恋人と結婚するのか?

人生は決断の連続ですよね。

子供のころは親がすべて決めてくれていたのが、だんだん自分で決めていかなくてはならなくなります。

でも、本当の意味で自分自身の意志で決断できているのでしょうか?

無意識のうちに、友人や親、世間のあたりまえに流されているかもしれません。

私たちから、自分の意志を奪う、“大きな流れ”。

その流れのなかで、流されることなく、自分の道を進む力が“ロジカルシンキング”なのです。

滝本哲史さんの「武器としての決断思考」に、自分の頭で考え、自分の人生を生きる方法が書かれていたので紹介します。

 

武器としての決断思考

「なぜ自分の頭で考える必要があるのか」
私達が生きる今は、地球ができてからもっとも変化のスピードが激しい時代です。

100年前の人が、家にいながら海外の人と顔を合わせることなど、思いもよらなかったように、100年後の人類は、考えもよらないような暮らしをしているのでしょう。

技術が進歩するにつれ、社会構造自体が変化し、私たちの働き方も変化してきています。

いままで、入社してしまえば、生涯安定だと思われていた、大企業。

しかし、終身雇用制度が崩れた、現代ではいままでとおりの考えでは通用しない時代が訪れました。

いま、一番大切な力は“変化に対応する力”です。

激しい変化に対応するためには、常に決断しつづけなければありません。

なにもしないことは、“何もしないという決断”をしている。
だから、なんの思考をすることなく、決断し続けている状態なのです。

確固たる意志をもって、現状のままでいることを選択しているのであればよいのですが、“なんとなく“、今の生活を続けている人も多いのではないでしょうか?

「武器としての決断思考」では、“自分の人生は自分で考えて自分で決める”。
となんども書かれています。

著者の滝本哲史さんが、この本で一番伝えたいことです。

 

論理的である必要

決断する際に関して、論理的であることが重要となります。

論理的な思考をすることによって、決断の精度が高まり、公開の少ない決断をすることができるようになるのです。

人間は、自分で思うよりも不出来な生き物です。

自分が“絶対に正しい!”と思っていても、実はただの思い込みだったことは振り返るといくつもありますよね。

「論理」というのは、誰が見てもそうだと言えなければなりません。

そこで、思考を“型”にはめることで、論理の飛躍や、間違った判断が混じらないようにします。
この型は、思考のフレームワークとも呼ばれていますね。

「武器としての決断思考」で紹介されていた決断方法
「武器としての決断思考」では、ディベートによって、論理的な判断をすることができると書かれています。

ディベート、討論と聞くと、「朝まで生テレビ」のような討論番組を思い浮かべる人も多いかもしれません。

しかし、実際のディベートは朝生のような、言い争いではなく、メリットとデメリットを洗い出し、決断のための材料集めの手法となるものです。

自分一人で決断する時も、自分の中で、賛成意見と反対意見の両方をディベートによって、戦わせることで、論理的な判断を行うことができます。

それでは、実際にディベートによる、決断の方法を見てみましょう。

ディベートの方法

  1. 問題を「○○すべきか。否か」の形に変形する。
  2. その意見への、メリット、デメリットを3つずつ出す。
  3. メリット。デメリットに対する、反論を行う。
  4. 反論にさらされて、生き残ったメリットとデメリットのどちらかがより重要かを判断する。

実際にやってみる

それでは、実際にフレームワークに沿って考えてみます。

今回考えるテーマは、「就職の際、どこに住むか?」を考えてみます!

「問題を「○○すべきか。否か」の形に変形する。」
ここは、どのような切り口で考えるかによって、○○の部分も変わってきます。

今回は「会社(都心部)からの近い場所に住むべきか、否か」について考えてみます。

メリット、デメリットは以下のようになりました

    メリット

  • 時間を有意義に使える。
  • 通勤が楽なため、ストレスがたまらない。
  • 会社以外へのアクセスも良い
    デメリット

  • 予算内では、ボロい部屋にしか住めない
  • 気分転換の時間が持てない
  • 会社を辞めたら気まずい

次に、それぞれのメリット、デメリットが確かに言えるものかを検証していきます

この際に、3つのポイントを重視します。

メリットとデメリットのポイント

  • そもそも問題であるか? (内因性)
  • どれくらい重大問題か? (重要性)
  • この決断をすることで、本当に問題が解決するか?(解決性)
  • 例に従ってみてみましょう。

    時間を有意義に使える
    順番にする
    内因性―ブログを作ったり、副業を始めたいので、時間は大切。
    重要性―将来独立したいため、とても重要。
    解決性―通勤時間を短くすることで解決できる。

    通勤が楽なため、ストレスがたまらない
    内因性―満員電車に毎日乗るのはストレスになる。また、早起きもストレスに繋がる。
    重要性―働くにあたって、ストレスマネジメントは重要
    解決性―電車に乗らないことによって、解決できる。

    会社以外へのアクセスもいい
    内因性―遊びに行くときはアクセスのいい場所のほうが良い
    重要性―彼女に会いずらくなるので大事
    解決性―必ずしも会社に近い=アクセスがいいではない(だいたいイコールだけど)

    予算内ではボロい家にしか住めない
    内因性―都心は家賃が高い
    重要性―人を呼ぶとき恥ずかしいけど、今はそんな重要じゃない
    解決性―都心から離れるほど家賃は安い

    などのように、内因性、重要性、解決性の観点から再度考えます。

    このプロセスによって、自分の考えたメリット、デメリットが考慮すべき内容だったかを確かめることができます。

     

    メリット、デメリットに反論をぶつける

    つぎに、メリットとデメリットに対しての反論を考えます。

    内因性、重要性、解決性のそれぞれに対して、反論のポイントがあります。

    メリットの場合は

    内因性

  • 1.プランを取らなくても問題は解決する
  • 2.そもそも大した問題ではない
  • 重要性

  • 3.質的に重要ではない
  • 4.量的に重要ではない
  • 解決性

  • 5.プランをとっても別の問題が生じる
  • 6.原因を正しく解決しない
  • また、デメリットの場合は

    内因性

  • 1.デメリット発生にはほかの条件が必要
  • 2.デメリットが発生するだけの影響は与えない
  • 重要性

  • 3.質的に重要ではない
  • 4.量的に重要ではない
  • 解決性

  • 5.プランを取らなくても、問題は起こってしまう。(現在、もしくは将来的に)
  • では、今回のテーマに当てはめて考えてみます
    通勤が楽なため、ストレスがたまらない

    内因性―満員電車に毎日乗るのはストレスになる。また、早起きもストレスに繋がる。
    1. プランを取らなくても問題は解決する
    徒歩か電車でしか通勤できないため解決できない

    2.そもそも大した問題ではない
    通勤ラッシュのピークには当たっていないので、ものすごく嫌なわけではなさそう。

    重要性―働くにあたって、ストレスマネジメントは重要
    3. 質的に重要ではない
    些細なストレスも積み重なると恐ろしいので重要

    4. 量的に重要ではない
    電車がものすごく嫌なわけではない、
    歩くのだって考えると同じくらい面倒だし。

    解決性―電車に乗らないことによって、解決できる。
    5. プランをとっても別の問題が生じる
    特に問題は生じない

    6.原因を正しく解決しない
    毎日歩いて行けるほど、近いわけではないと解決しない。
    具体的には、会社から2km以内

    反論を考えることによって、電車通勤のストレスがたまらないという、メリットは「電車に乗っている時間が15分以内くらいなら、耐えられそうだ」と思い直すことになりました。

    また、デメリットに関して
    予算内ではボロい家にしか住めない
    内因性―都心は家賃が高い
    1. デメリット発生にはほかの条件が必要
    どうにもならないので、反論できない

    2. デメリットが発生するだけの影響は与えない
    同じく、反論きない。
    重要性―人を呼ぶとき恥ずかしい、居心地が悪い
    3. 質的に重要ではない
    正直あんまり気にしない

    4. 量的に重要ではない
    近くに図書館などの集中できるスペースがあれば、別に家の居心地は関係ない

    解決性―都心から離れるほど家賃は安い
    5.プランを取らなくても、問題は起こってしまう。(現在、もしくは将来的に)
    どっちにしろ、安くていい家に住むには、電車で30分くらい離れないと無理っぽい。

    このようにして、それぞれに反論を考えていったところ、反論に耐えたメリット、デメリットは以下のようになりました。

    メリット
    時間を有意義に使える。

    デメリット
    予算内では、ボロい部屋にしか住めない

    なんか、深く考えなくてもわかりそうな二つだけになりましたね(笑)

    しかし、考えることによって、新たな知識を得ることができました。

    • 通勤時間が短いことが最重要なので、電車やバスを使ってもいいから、会社へのアクセスが良い場所を探す。
    • 東急目黒線(住もうと思ってる沿線)は各駅停車であれば、そんなに自分が通勤する時間は混んでいない。
    • 各駅停車しかとまらない駅は、急行が停まる駅よりも家賃が安いことがある。
    • 作業できる場所(図書館やカフェなど)が近くにあるといい。

    いままで、見えなかったポイントを発見できたのでよかったかな~とポジティブに考えています。

     

    大事なのは最適解をだすこと

    メリットとデメリットを確かなものした後は、自分の主観に従ってどちらを選択すべきかを決めます。

    人の価値観はそれぞれなので、ここまでの思考プロセスが同じでも、決断は人によって全く違うものになるかもしれません。

    ただし、一番重要なのは、様々な決断ができる中で、自分にとっての最適解を決めることです。

    とにかく、決断して、前に進む。

    その姿勢が一番大切なのです。

    まとめ

    もう一度、決断の方法を振り返ります。

    ディベートの方法

    1. 問題を「○○すべきか。否か」の形に変形する。
    2. その意見への、メリット、デメリットを3つずつ出す。
    3. メリット。デメリットに対する、反論を行う。
    4. 反論にさらされて、生き残ったメリットとデメリットのどちらかがより重要かを判断する。

    「武器としての決断思考」の中の、「自分の人生は自分で考えて自分で決める」という滝本さんのメッセージが心に残りました。

    良書だと思うので、みなさんもぜひ読んでみてください!